情報を集めているのに、タブの海で迷子になり、翻訳とメモの往復で時間が溶けていく——そんな遠回りを減らしたくて、Cometを使い始めました。調べる・整理する・次の一手までを同じ場所で進める前提のAIブラウザです。ここでは、従来ブラウザとの違いと、実際に役立った流れをまとめ、料金もあわせて整理します。
Cometとは?PerplexityのAIブラウザの概要
Cometは、Perplexityが開発したAIアシスタント常駐型のブラウザです。画面の内容を読み取り、自然な指示で「検索・情報の整理・要約」を進め、必要に応じてクリックや入力といった操作の補助まで扱えます。目的は“情報を探すこと”ではなく、“作業を進め切ること”。従来の「検索→リンク→また検索」という往復をなるべく減らし、同じ画面の中で判断材料をそろえていくイメージです。
Cometの使い方:最初の流れ(根拠つき検索→要約→比較→次の一手)
タブを開いたら、まず目的を自然文で伝えます。関連ページが根拠つきで並び、同じ画面のまま要約や比較を頼めます。気になった点はその場で追加質問し、視点を変えたいときは条件を言い換えて深掘りします。必要なら、フォーム入力や投稿などの“次の一手”まで任せられます。新しいタブに移っても前提が引き継がれ、調査が中断されにくいのが使いやすいところです。
CometとChromeなど従来ブラウザの違い【比較表】
観点 | 従来ブラウザ(Chrome等) | Comet | 私の実感 |
---|---|---|---|
操作の前提 | 手作業中心(検索→クリック→戻るの往復) | 会話で指示→要約・根拠→次の一手まで連続 | 行き来が減り、判断前の材料集めが速くなりました |
英語コンテンツ | 翻訳や別ツールに切り替え | 視聴しながら要約・質問が可能 | 翻訳の往復がなく、理解が止まりにくかったです |
文脈の引き継ぎ | タブが増えると前提が分断 | 新しいタブでも意図を引き継ぎやすい | 調査が中断しにくく、迷子になりにくいです |
外部アクション | 各サービスごとに個別操作 | 投稿やフォーム入力などの補助も想定 | 調べ終わりから“実行”までがつながりました |
定型作業 | 拡張や手動マクロに依存 | 会話で粒度を調整しながら自動化 | 小さな繰り返しを任せやすかったです |
Cometでできること・活用例(体験ベース)
英語のYouTubeを要約しながら質問する使い方
英語の動画を再生しながら、内容の要約をその場で出せます。気になった点は日本語のまま質問し、用語の意味や関連の一次情報も続けて確認できました。翻訳アプリに切り替える必要がなく、視聴→要約→追加の質問→メモという流れを同じ画面で回せるのが使いやすかったです。
Perplexity検索の根拠リンクで裏取りする方法
結果だけでなく、根拠となるページへの導線が最初から見えます。参照元に戻って確かめやすく、裏取りの手戻りが少なくなりました。キーワードの言い換えや視点の追加も会話で投げるだけで繰り返せるため、メモを育てる感覚で進められます。
サイト横断の比較・調査の進め方
複数サイトの情報を並べて比べ、価格・配送・仕様などの観点を切り替えながら整理できます。途中で条件を変えて再比較する指示も出しやすく、「まず3案に絞る」ような段取りが取りやすかったです。
文脈を保つ会話型操作のメリット
見ているページを前提に、「これを要約」「同じ条件でもう少し探す」のように自然な指示で進められます。見ているものと会話の前提が一致しているため、検索と整理の段差が小さく、やりたいことに集中しやすかったです。
X(旧Twitter)へ下書き→投稿までの流れ
会話で下書きを整え、そのままXへ投稿する流れを試しました。投稿文の最終確認やハッシュタグの調整をその場で行え、ワンクリックで流せるのは便利です。ただ、外部公開を伴うため、意図しない投稿を避ける意味で連携は短期間で停止しました。公開系の連携は、最終確認と権限管理を厳密にしてから使うのが前提だと感じます。
Excel編集のアシスト(質問→提案→編集補助)
表の計算やセル編集で迷ったとき、そのまま「ここはどうすればいい?」と聞いて手順や式の提案を受けました。状況によってはブラウザの操作補助で編集が進む場面もあります。重要な上書きや数式の確定は自分で確認し、バージョンを分けて保存しておくと安心です。繰り返し作業は任せ、判断が必要な箇所は自分で握る、という分担がやりやすかったです。
Webページの要約・用語解説で理解を早める
どのWebページでもワンクリックで要約を出せます。知らない用語や背景の説明もその場で表示できるため、初めての分野でも入口の理解が早いです。要点だけ拾ってメモに貼り、あとで原文へ戻る導線も残しやすいです。
Cometの料金プランと価格(USD)
最新の案内を踏まえ、本文にそのまま使える表に置き換えました。通貨はUSD表記です。Maxや教育向けなどは今回の範囲から外しています。
プラン名 | 月額 | 年額 | 対象 | 主な違い | 備考 |
無料(Comet本体) | $0 | $0 | 個人の試用 | Cometブラウザを無料で利用可 | |
Comet Plus(アドオン) | $5 | — | 個人 | Comet向けの追加サブスクリプション | Proに含まれる |
Pro(Individual) | $20 | $200 | 個人の業務利用 | 上位モデル/上限緩和 など | Comet Plus含む |
Enterprise Pro(Team) | $40 | $400 | チーム・企業 | メンバー管理/権限/ログ 等 |
Cometの注意点とチェックリスト
- 出典とニュアンス:固有名詞や数値は原文で照合します。長めの引用は元ページの該当箇所を開いて確認します。
- 公開系の連携:Xなど外部公開の前は、最終文面と連携権限を必ず目視確認します。必要に応じて、一時的に連携を停止します。
- 操作補助の範囲:表計算や入力支援は便利ですが、重要な上書きや数式変更は自分で確定します。バージョン分岐でリスクを抑えます。
- 指示の粒度:一度に多くを頼むより「1リクエスト=1目的」に。視点を変える場合は段階を区切ると安定します。
- 共有前の整え:引用位置、スクショの個人情報、文体の統一、リンク権限などを最後に確認します。
まとめ:誰に向く/いつ効く/次に試すこと
英語動画の理解、根拠つきの検索、比較の整理、必要に応じた投稿や編集の補助まで、Cometなら同じ場で流れを切らさずに進めやすいと感じました。まずは日々の作業に差し込み、どの工程を置き換えるかを見極めていきます。判断が必要な箇所は自分で握る前提で使うと、無理なく移行しやすいです。
よくある質問
- Q1: Cometは無料で使えますか?
A: はい。現在は一般ユーザーが無料で利用できます。本稿の「Cometとは?」と料金表を参照してください。 - Q2: Chromeなど従来ブラウザと比べて何が違いますか?
A: 会話で指示し、要約や根拠リンクの確認、比較、次の一手までを同じ画面で連続して進めやすい点が違います(比較表参照)。 - Q3: 英語のYouTubeはどのように扱えますか?
A: 視聴しながら要約を表示し、日本語で質問して用語や背景を確認できます。翻訳アプリへの切り替えが不要です。 - Q4: 仕事ではどの作業に効きますか?
A: メール作成・返信、予定づくり、調査からレポート骨子までの“下ごしらえ”に使いやすいです。外部サービス連携も前提にできます。 - Q5: 使う際の注意点はありますか?
A: 出典確認、1リクエスト=1目的、外部公開前の目視確認、連携権限の最小化、重要な上書きの手動確定を推奨します。